タップ下穴径は使う道具で覚えてみよう!

micai100.com

タップの下穴径は毎日仕事で関わっている人にとっては覚えているものですが、私のように現場仕事ではない人間にとっては毎回確認しないといけない数値のようなものです。スマホでタップの下穴径が手軽に確認できると便利かなと思い、備忘録として残します。下穴径だけでは物足りないため、ねじの種類についても記録しておきます。

ねじの種類

ねじには大まかに以下のような種類が存在します。

・ミリねじ(並目、細目)
・管用(くだよう)ねじ
・ユニファイねじ(インチねじ)

 

それぞれの違いやどんな時にこのねじが使い分けられるのかは、今度別記事に分けて詳細をお伝えしようと思いますが、今回はこの種類ごとにタップのねじ山が違うことに注意するようにしましょう。工具が違ってくるんですね。

 

ユニファイねじなのに、ミリねじタップを立ててしまった!とか
細目なのに並目でタップを立ててしまった!とか
失敗しがちですからね。
 

そういった失敗を避けるために、ねじの種類はちゃんと理解するようにしておきましょう。そうすれば自然と作業の前にどの種類のタップを求められているのかを知りたくなりますし、種類を把握して作業に入るようになると思います。
 

タップ工具の種類

タップを手で立てる場合、基本的にはタップハンドルとタップを使います。実際には、グリス類も使いますが今回は省きます。

micai100.com

このタップハンドルとタップですが、ねじの種類が異なるごとに刃物となるタップも変える必要が出てきます。

・ミリねじ(並目、細目)
・管用ねじ(PTタップ)
・ユニファイねじ(PFタップ)
 

管用ねじタップ工具

micai100.com
ユニファイねじ

micai100.com

 

タップのサイズによっては、タップハンドルも変える必要がでてきます。なので、タップと聞いて安易にミリねじのタップを思い浮かべてはいけません。必ずどのタップなのか確認するようにしましょう。
 

「ミリだよね?」とか
「PTだよね?」とかですね。

でこのインチだったり、PTだったり、PFだったり
ややっこしいんですよね。
 

なので、私の覚え方はこの4種類ならば、テーパのついたPTだけを覚えるようにします。PTは(Pipe Taper)の略ですので、すぐにテーパ工具だなと思い出せます。テーパのTですね。逆にPFのFは(Pipe Fastening)で平行ねじのことです。普通に覚えられる人は覚えてください^^
 

ミリねじ並目と細目の下穴径

ここからが本題の下穴径です。個別に表にしておきます。

micai100.com
micai100.com
micai100.com
 

micai100.com
micai100.com
micai100.com
 

管用ねじの下穴径

micai100.com
 

ユニファイねじ(インチねじ)の下穴径

micai100.com
micai100.com
 

ミリタップの下穴径覚え方

ぜんぜん覚える必要はないし、全部を覚えることはできないと思います。ですが、作業をしているといちいち下穴径を調べることすら面倒になることがあります。そんなときに、感覚値として覚えていると大体外れることがありません。
 

その感覚値というものを、ドリル工具の径で覚えておくという事です。ドリル工具は必ず下穴をあけるときに使う工具です。それをビジュアルで体で覚えるという意味ですね。例えば、

M3だったら、φ2.5のドリル
M4だったら、φ3.2のドリル
M5だったら、φ4.0のドリル
M6だったら、φ5.0のドリル
M8だったら、φ6.5のドリル
M10だったら、φ8.3のドリル
M12だったら、φ10のドリル
 

こんな感じで、タップの下穴ではなく使う工具で覚えてしまうとすごく覚えやすいですよね。逆に言えば、これら決まったドリル径だけを自分の工具箱に用意することで選択肢が狭くなり、間違い防止とともに体で覚えやすくなるということになります。ドリルの下穴径を覚えていない方はぜひ試してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

福井県生まれ。地元工業大学大学院修士課程を卒業。大学卒業後は、工作機械メーカーの開発部に配属になり、10年間、設計、組立、加工、基礎評価、検査について携わり、その経験をもとにしたメカ設計のツボWEBサイトを立ち上げ。

現在は転職し、衛星、医療、産業機械、繊維機械など多くの設計に携わって、機械設計のノウハウを皆様に役立ててもらう情報発信メディアの構築を行っています。

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次