ボルトってたくさん種類があるけど、実際に設計段階で使うボルトはごく限られたものになっていると思います。その理由の1つに、会社によって使われるボルトの種類が決まっているからという理由が挙げられます。大まかにでもどんな種類のボルトがあって、どんな用途に使われているのかを知ることで設計の幅が広がると思います。
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ボルトの種類にはどんなものがあるの?
ボルトの種類といってもいろんなものがあります。
ここでは、代表的なボルトの種類と主な特徴を紹介します。
六角ボルト
どこでも使われる一般的なボルトです。工業機械、建築などいろんな分野で使われます。長手方向からのアクセスが難しい場合に使われることが多いです。長手方向は難しいけど、横からならスパナが入るといったときに選ぶことが多いです。
六角穴付きボルト(キャップボルト)
六角穴付きも六角ボルト同様、一般的なボルトです。穴は六角形の形のものがあいています。長手方向からのアクセスが容易な場面で使われます。工作機械では、クロムモリブデン鋼の焼き入れ焼き戻しをした(良く見かける黒染め処理のもの)がよく使われます。
六角穴付きボタンボルト
六角穴付きボタンボルトは、頭の先が丸くなっていることが特徴です。丸くなっていることから、カバー類を止める場面でよく使われます。穴は六角形の形になっています。
六角穴付き皿ボルト
皿ボルトはボルト頭がフラットなことが特徴です。表面にボルト頭を飛び出させたくない場合に皿ボルトを使います。皿ボルトを使うことで平らな面が揃い、見た目をスッキリさせることができます。
アイボルト
アイボルトは釣り上げ用途に使われます。タップまたはバカ穴にアイボルトを取り付け、吊り具やシャックルなどを付けて帯を付けます。せん断方向で荷重を受けるような使い方はせず、常に引張り方向での使い方がほとんどです。
Uボルト
こちらはパイプなどに吊り下げる目的で使われることが多いです。取り付け部品にはバカ穴を空けておき、ナットで固定します。
蝶(チョウ)ボルト
蝶ボルトは主にカバー類の取り付けや開け閉めする頻度の高い部位によく使われます。ボルトの頭に耳のような突起物があることが特徴です。道具を使わずフタを開け閉めしたい場合に使われます。
基本的にボルト+ワッシャー使いと同じ意味合いです。ただ、フランジ(ワッシャー)が付けられているので、組み立て上便利だという意味合いになります。また、長穴隠しという意味合いでも選ばれます。
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小ねじ類の種類には何がある?
ボルトもねじも同じ意味で使われますが、正確な分類としては
ボルトとねじは違うようですね。
ボルトはナットと組み合わせて使うものとか、
ねじよりも大きな径のものが頭につくものとか、
比較的小さいものがねじだとか、比較的大きいものがボルトだとか、
いろいろ意見が分かれるようです。
ここではそういった議論は省略しますね。
ただ、正確には「ボルト」と「ねじ」は区別されている
ということです。
では、ネジにはどんな種類が存在するのかご紹介しようと思います。
ナベ小ねじ
皿小ねじ
丸皿小ねじ
トラス小ねじ
こんなとこでしょうか。
全体的にねじは、あまりトルクの掛らない、負荷の小さい部位に
使われる傾向にあるみたいです。
どうやって使い分けるの?主な用途は何?
使い分けるポイントですが、
特に六角穴付きボルトや六角ボルト、六角穴付きボタンボルトなどは、
基本的に工作機械などの分野で使われています。
これらのボルトは、”焼き”と言ってボルトの製造過程に焼結工程が入っており、
他のボルトよりも強度が増していることが理由としてあります。
また、基板業界などで使われる装置では、六角ボルトや小ネジが多く使われる傾向にあります。
負荷の小さなものを取り扱うからでしょうかね。
そこで、上記で紹介したボルト、ねじ以外で便利なねじをご紹介しようと思います。
このビスとビス座金はセットで使うものです。特に見た目上ボルトを綺麗に見せたい場合に使われるビスです。座金が入ることで、取り付け面から綺麗な湾曲を描き出っ張るので、見た目は格段にきれいに仕上がります。ただ、座金が入る分、直径が大きくなるデメリットもありますので、設計の際には注意が必要です。
段付きボルトは、段のついている部分に寸法公差が入ります。ベアリングなどをはめ込む場合に使えます。こういった部品を加工品で作るとお金がかかりますが、購入品で販売されていますので利用すると便利です。
脱落防止ビスは天地方向へのボルトの取り付けで、尚且つ、ボルトが途中で緩んでも地面に落としたくない場合に使います。使い方としては、取り付け面側のタップとは別にもう一つタップを設けることがポイントです。
トルククスビスは普通のレンチではボルトが外れないような穴の形状になっていることが特徴です。特殊なそれ専用のレンチが必要です。海外向けに出荷する際などCE規格に対応するビスとなります。この画像以外にも六角穴付きボルトの穴形状がトルクスレンチの穴形状になったものもあります。
低頭ボルトは名前の通り、ボルトの頭が通常よりも低くなっています。板厚が薄い場合に使えるとても便利なボルトです。購入品の寸法上どうしても低頭ボルトを使わないといけない場合に使われます。
こちらは低頭ボルトよりもさらにボルト頭が薄いタイプのボルトになります。コンパクト設計に必要なボルトになります。
これらのねじは、所々便利なアイテムですので、用途に応じて使うと良いと思います。
今回は、機械部品で良く使われるボルトの種類をまとめました。
他にもこんな便利なボルトやねじを使っているという方は、コメントいただけると助かります。
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