設計の頂点と言えば、工作機械。
その工作機械の設計のすべてをこの本で学ぶことができます。
工作機械が、マザーマシンと呼ばれる所以は、すべての部品を工作機械が作り出すことからそう呼ばれている。
単純な話、切削加工部品は工作機械の精度以上には仕上げられない。
工作機械の精度がミクロン単位ならば、ナノ単位の部品加工はできないのだ。
ミクロンと言えば、1/1000ミリだが、
人の髪の毛でさえ、1/100ミリである。
髪の太さよりもさらに精度の良い加工品を仕上げるとはいったいどんな世界なのか?
知りたくないですか?
もし、エンジニアになりたいのであれば、
設計の頂点とも言える、マザーマシンの設計学を学びたくないだろうか?
そう、以前の私もエンジニアを目指す前の学生時代、マザーマシンの設計学を学びたくて悩んでいた時期があった。
どうやって、ミクロンオーダーの金属加工ができるのか、どうやって工作機械は設計されているのか。それを知るためには、工作機械メーカーに入って設計するしか手段がない。
だが、メーカーに就職が決まりいざ設計部に配属が決まると、あることを教えられた。
それは、”工作機械の設計学という本”だった。
この本は、社団法人 日本工作機械工業会が出版している本で、一般には販売されていない。
基礎編と応用編があるのだが、まさに工作機械の設計の基本を学べ、より具体的な方法が載せられているのだ。
基本構造体の設計から主軸(スピンドル)の構造、面拘束の手法や案内面の設計手法、剛性や熱対策までさまざまな要素がビッシリ書かれている良書。
この本を設計バイブルにみんな設計をしているわけだ。もちろん、この本に書かれていることがすべてではないし、あくまで基本を学べるということなのだが、その知識や解説が素人でもわかりやすいのだ。
メーカーには、それぞれ会社ごとに独自の設計ノウハウがある。だが、正直、はじめは難しくてチンプンカンプンだ。はじめはみんな素人なのだ。気にすることはない。そんなとき、ものすごい本を見つけてしまった。
この本は、元メーカー側の人間である私が言うのもおかしいが、この本1冊で誰でもすぐにマシニングセンタのことを理解することができる。
小難しい設計学を学ぶよりも、よっぽどわかりやすく具体的な内容が載っている優良バイブルなのだ。ミクロンオーダーの仕上げ加工ができる工作機械のナゾがわかりやすく書かれているのだ。
もし、あなたがエンジニアを目指しているなら、1冊手元にあっても決して損はないと言えるだろう。工作機械のいろはがすべてわかってしまうのだから。
この内容で、このお値段はホント異常だと断言できる。
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