仕事上で起きるコミュニケーショントラブルの原因を探る

あなたは会社でコミュニケーショントラブルが起きた経験はないでしょうか?ものの言い方・伝え方、口調は意識して気を付けないと大変な事態に発展してしまいます。ですが、コミュニケーショントラブルの本当の原因はそこではないと私は思うのです。私は今後も自分の理念に沿って仕事をしていきますが、ダメでしょうか?

日々絶えないコミュニケーショントラブル

この話はコミュニケーショントラブルに無関係の人にとっては全く持って関係のない話です。仕事上のコミュニケーショントラブルのお話です。

私も20代前半とか若いうちは仕事もわからず、上司の言われるがままに働いていました。特に当時の上司は仕事はできるのですが、ヤクザみたいな人でして…仕事の成果が出ないと、それはそれは怒られたものです。

「お前の頭かち割ったろか~!」

2,3時間ぐらいは平気でその上司の席の前で立ったまま説教を受けていました。きちんとアウトプットを出せない自分が悪いのですから、そういった指導も仕方ないことです。

とにかく、私は認めてもらえるようにやり直しを繰り返し、必死で認めてもらえるように努力してきました。

もちろん、自分の言い分なんて通るわけもありません。100%上司の言い分の方が正しいのですからね。

そんな経験をしてきたからこそ、今の自分があるわけで、当時の上司にはホントに感謝しております。ですが、その思考が受け継がれてしまったおかげで、私自身現在(46歳)も、仕事上のコミュニケーショントラブルが起きてしまう事態が度々あるのです。

自分の意見が100%正しいことを言っていたとしても、言い方・伝え方次第で人間関係のトラブルになってしまうのです。

「あ~、またヤッちまった」

そのトラブルは特に1対1の場面において多く見受けられのかなぁと思ってます。1対1の場面なので、白黒がはっきり付きやすい場面ですね。

トラブルになるきっかけのほとんどが、私の口調だったり、相手への言い方・伝え方になります。ではいったい私がどんな口調で言い回しで相手に伝えてしまうのか詳しく見ていきます。

トラブルの元はズバリ!私の考えに自信があること

それは、相手との力の差が顕著になればなるほどトラブルが起きやすい傾向にあります。

私の場合、相手の意見よりも自分の意見の方が正しいとき、さらに相手が自分の役割や義務を果たしていないときに、「なんじゃそりゃ~」となり、だんだんと口調がキツくなってしまうのです。

「こんなのおかしくない?」
「これで相手に何を判断しろというの?」
「やってる目的と手段が合っていないことに気が付かないの?」

そうやって相手を責めるような言い方をしてしまうと、向こうも自尊心を傷つけられるので、反発してきます。そうなるとおしまいですね。言い合いです。

私は相手をとことん追い詰めてしまいます。屈服させようと追い詰めてしまいます。

仕事なんで、

・時間的な制限、納期があり
・金銭的な制限、原価があり
・機能的な制限、仕様がある

こういった縛りがある中で利益を出すために仕事をするので、私に限らず他の人もあまり無駄なことはできないんです。少し考えて、やり直しや無駄を省こうとする努力が相手から見られないと、ついつい頭に血がのぼっちゃうんですね~。

過去にお世話になった私の上司もきっと同じ想いだったんだろうな~と、しみじみ思うわけですよ。

本来であれば、やさしい口調で「~したほうがいいよ」とか「こっちのほうがいいんじゃない」と伝えればよいだけの話です。私が若いころ、あんな上司にだけは絶対になりたくないと思っていたのに、自分がそうなってしまうなんて…最低ですね。

相手を嫌な思いにさせる原因は、私が追い詰めて相手の逃げ場をなくすからだと思ってます。相手が嫌がることを平気で指摘して、怒鳴り口調でマウントを取りに行く。

いくら私の意見の方が正しくても、そりゃ、誰だってイラっときますよね。

自分と比べて10も20も年齢差がある若い子ならまだしも、ほとんど年の差がない相手なら、プライド傷つきますよね。だから、あとはこの葛藤だけなんです。

自分の意見が正しい >< 相手のプライドを傷つける

この割合をどのくらいにするのか、そことの葛藤です。

本当に立場が変われば、伝え方も変わるのか?

管理職になると、自分はフィールドプレイヤーではなく、部下に動いてもらい、チームとして成果を出すことになります。私はまだ専門職という役は付いているけど、部下はいない立場。

プレイヤーという立場で周りを動かすので、自分の意見が正しいが勝っちゃうんですね。相手が傷ついても、最悪上司に相談して何とかしてもらえばいいからです。

実際、今回の悩みを周りに相談したときも同じような回答でした。

「人を使う立場になればお前もわかる」と。

では私の身近な上司を見てみましょう!

A部長の場合
A部長は自身もしっかり者で、専門知識もある理想の上司です。部下からは慕われ、どんな問題でも冷静に判断し、部下をしっかり動かします。

ですが、部下が育たないといつも嘆いています。

B部長の場合
B部長は営業畑を経験した正義感あふれる理想の上司です。
物腰が柔らかいときもあれば、ガツンと言う事は言うしっかりした上司です。

日常、お客様相手に話されているだけあり、社内でも言葉遣いは丁寧です。

ですが、こちらも部下が育たないと嘆いています。

C部長の場合
C部長は強面で口調も強く、部下はいつも仕事に気が抜けません。顔色を伺うことも多く、部下の方は最新の注意を払って資料を提出しています。毎日怒鳴り声も絶えません。

ですが、その厳しさに耐え抜いた社員はみなどこに行っても優秀な人材として活躍している印象です。

A部長、B部長、C部長それぞれ個性派ぞろいの方々なんですが、部下を育てるという意味で考えた場合、伝え方や言い方、口調というのは大事な要素なんでしょうか?

大事なことは、他にあるのではないしょうか。

いつの時代も自分を変えていける人間だけが勝ち残る

仕事ができる人というのは、どういう人のことでしょうか。

・決められた納期までにきちんとアウトプットを出せる人
・問題を自分の力で解決できる能力がある人
・他人より優れた発想で商品開発できる人
・任された仕事を最後まで責任をもってやり抜ける人

いろんな定義があるでしょうが、どの定義にも共通して言えることがあると思います。

それは”自分を変える力の高い人”ではないでしょうか。すなわち”素直さ”ですよね。

誰しもはじめは仕事がわかりません。就職して1年目、2年目で仕事をしっかりこなせる人なんていません。

皆そこからスタートです。

はじめのうちは先輩社員のやり方を見て覚えていきます。すなわち、この時点で自分の仕事のやり方を修正していきます。しばらくすると、上司に怒られます。そこで、仕事のやり方を修正していきます。

素直さが欠けている人は、そこで修正に時間がかかります。すぐに修正できずに自分の都合で仕事をやってしまうんです。

そうしてしまう理由はいくつかあると思います。思いますが、それをやってはいけないんです。仕事ができる人は、全員ではないですが、自分なりに修正して上司の求める仕事のやり方やアウトプットを出しています。

何回も同じことで注意される社員はまさにこれができない典型的な例ですよね。自分を変えられない人はいつまで経っても仕事を覚えず、毎回同じことで怒られます。

一方で他人が怒られている様子を見て自分に置き換えて修正できる人は、とても優秀ですよね。自分の経験値+他人の経験値で修正速度を速めていけるのですから。

そう考えると、怒鳴り口調で怒られたとしても、それは怒られる理由があるわけで、怒られた時点で次修正できれば怒られることはありません。

人は怒られることが嫌いなので、怖い上司ほど、次は同じことで怒られたくないと部下は思うので、強制的に自分を修正しなければならない。そんなスパイラルが自然と生まれるのではないでしょうか。

これが現代ではなく古代だったらどうでしょう?恐竜時代とか。

野生で弱肉強食の時代でしたら、のほほんと生きていたら命取りですよね。常に敏感に周りの気配を察知して、生き延びるために進化しつづけないといけません。そこで負けて、考えて、進化してきた動物が人間ですからね。

周りの人はみな口を揃えてこう言います。

「今は時代が違う、昔はそうだった」

とよく聞きますが、本当にそうでしょうか?
現代の温室育ちで部下は一人前になるのでしょうか?

私は常々思います。自分が主張をしたいなら、義務を果たせと。

「上司や同僚の言い方が悪いと主張したいなら自分が注意されないだけの仕事をしてから言えばいい」

厳しい言い方ですが、

義務を果たせない人は主張しちゃいけないんです。自分を変えられず、仕事もろくにできずに、文句だけ言っては会社の利益にならないのです。

言われる側には必ず理由があるのです。

私も言い方・伝え方を変えていき義務を果たします。なので、あなたもきちんと義務を果たして主張しましょう。

あなたって誰だよ?

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この記事を書いた人

福井県生まれ。地元工業大学大学院修士課程を卒業。大学卒業後は、工作機械メーカーの開発部に配属になり、10年間、設計、組立、加工、基礎評価、検査について携わり、その経験をもとにしたメカ設計のツボWEBサイトを立ち上げ。

現在は転職し、衛星、医療、産業機械、繊維機械など多くの設計に携わって、機械設計のノウハウを皆様に役立ててもらう情報発信メディアの構築を行っています。

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